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表現技術-03-2007

【Metasequoia】モデリング2

 手のモデリング

ボックスから作る

メタセコイアの曲面やLightWave3Dのサブパッチのように、少ないポリゴンを再分割し曲面化してなめらかな形状を作っていくモデリング手法を使うとき、一般的によく言われるは、「最初はボックスから」です。

人間の頭のような形を作るとき、プリミティブのボールからモデリングを始めたいと思うのが一般的だと思います。立方体より球に形が近いからです。たしかに、そうかもしれないのですが、プリミティブ・オブジェクトの球はがあるので、それがモデリングするときに障害になりやすいです。

極というのは、地球儀の北極と南極のことです。地球儀では、経線が北極と南極で交わります。極部分は無数の経線が集中している部分ということができますが、CGモデリングではそれが問題になってきます。1つの頂点にあまり多くの辺が集まってしまうと、そこに妙な皺ができたり、妙な影ができたりしてしまうのです。できるだけ、辺は均等にバラけているのが望ましいです。さらに、曲面化のことを考慮しないといけないのですが、三角形よりも四角形の方がきれいに分割できます。「口」の辺を二等分して再分割すると「田」になり、四角から四角へと分割されるので、どこまで再分割してもずっと四角形の構成を維持でき、美しい曲面が得られます。

あと、三角形で構成されたモデルより、四角系で構成されたモデルの方が、モデリング作業中にきりしていて見やすいというのも利点だと思います。

これらの理由から、
ポリゴンモデルはボックスから始める
をお勧めします。

もうひとつ、メタセコイアで作業するときに重要な点があります。メタセコイアは基本的に三角ポリゴンか四角ポリゴンしか扱えません。ですので、作業中、五角形とか六角形とかができていないか注意してください。

手の作成手順

  1. ボックスをつくる
    • このとき、人差し指から小指までの四本と親指をつくるためにあらかじめセグメントを増やしておくと便利。ボックスを作成してから、ナイフなどで必要な数の辺を増やすのでもOK。
  2. 指を「押し出し」で作る
    • 指を一本ずつ押し出して作っていかないといけません。
    • 指の長さもバラバラにしておくとそれぞれの指を選択しやすくなるのでいいでしょう。
  3. 指の間隔をあける
    • 人差し指〜小指の間がピッタリくっついてしまっている場合は、非常に作業しにくいので、指と指の間に隙間をあける必要があります。指を回転させてパーの形に開くか、指の先端を少し縮小して台形のような形にしてあげると隙間があきます。
  4. 指の長さを調整する
    • 各関節をつくる前に全体の指の長さや手のひらの大きさなどを調整した方がよいです。親指なども手のひらに真っすぐくっついてるわけじゃないので、その辺の調整もしましょう。
  5. ナイフで関節をつくる
    • ナイフを使って、指に辺(ライン)を追加して関節部分をつくっていきましょう。指以外の部分もナイフなどで、辺を追加して作りこみを行っていきます。
  6. 細部を作りこんでいく
    • さらにナイフで辺を追加したり、増えすぎたラインを削ったり、頂点をくっつけたりしながら、形を整えていきます。
  7. 曲面化する
    • 曲面化したり、曲面化を解除したりしながら、作りこんでいきます。このとき、五角形ができていたり、ポリゴンが二重に重なっていたりと間違った作業をしていることに気づいたりすると思いますので、その都度修正していきましょう。なんか変だな、と思ったらおそらくどこかがおかしいと思いますので、よく見て異常な部分を見つけ出します。
  8. 完成
    • モデリングが完成したら、色をつけたり、テクスチャをつけたりして質感設定をしていきます。次回は質感設定についてです。