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CG・アニメーション演習4-第5回-2010

CG・アニメーション演習4 第3回 「キャラクターの考え方」

 キャラクター制作ステップ

  1. 面白いネタ ←最重要
  2. テーマ
  3. モチーフ ←この辺からいろいろスケッチし始める
  4. 世界観
  5. 目的・目標
  6. 設定
  7. 役割・他キャラとの呼応関係
  8. クセ

 「言葉にすること」「絵に置き換えること」

この2点を積極的にすることで、想像は膨らんでいく。
さらに、2つ以上のアイデアをくっ付けたり、視点を変えたりして面白く見えるポイントを探っていく。

例)

ネタ:

DSのすれ違い通信、秋葉原ヨドバシカメラ前。
無言でオッサンたちが一箇所に集まってすれ違い通信にふけっている。
すぐ傍で同じゲームをやっている仲間がたくさんいるにも関わらず、そこには会話が一切ない。みなDSをいじっている。
コミュニケーションのために集まっているのに、会話が発生しないという異常性。
ネットワークゲームにも似たような状況は多々見受けられる。

テーマ:

極度に会話を恐れる現代日本。
匿名性とは何か。

モチーフ:

モザイクのかかった顔
アバター
顔文字
漫画のフキダシ
キーボード

 面白いネタについて

人間が「面白い」と感じるのはどういうときか。
また、「面白いネタ」とはどういうものを指すのか。

 キャラクター全般

キャラクターは視点を提供する。

  • ストーリーを劇中の人物から眺めるように誘導する(←臨場感)
  • 人は、人の顔に注目する性質がある。
  • 人は、他人をミラーリングする性質がある。

キャラクターは作品に感情を加える。

  • 登場人物の表情をミラーリングして感じる。
  • 悲しそうな顔が描かれていると見ている人も悲しい気分になる。
  • ホラーやエロは、表情が雰囲気のほとんどを支配している。
  • 登場人物に視点が近いと感情移入する。
  • アップ→感情移入、シリアス(臨場感)
  • ロング→客観的視点、ギャグ(他人事)

キャラクターは、記号〜人格の間に幅がある。

  • 記号的に扱われているキャラ(客観的、ギャグ)
  • 人間として描かれているキャラ(感情移入、シリアス)

擬人化することで、感情移入できるようになる。

  • 人間は人間の感情しか理解できない。
  • 感情とは、身体の表現をフィードバックした解釈である。
    • 例えば、猫と人間は身体の構造が違うため、同じ思考・感情を持たない。人は猫を擬人化することで理解しようとするが、実際の人と猫の間には大きな溝が存在する。

様々な表情を表現することで、作品が豊かになる。

  • 喜怒哀楽を入れることで深みが出てくる。
  • 悲しい表情や怒りの表情があってはじめて、笑顔が生きる。
    • 人は相対的にものを見るので、1つしか提示されていないと判断ができない。
    • 笑顔を印象付けたいときは、それ以外の表情を。暗い顔を印象付けたいときは、明るい顔を。
    • たくさんの表情を見せると「生きている」感じが強くなる。
  • 笑顔しか出さないようにすると、不気味さを表現できたりする。

既存のキャラクターを組み合わせる。

  • 民話、神話、童話などのキャラ
  • 誰もが知っている知名度の高いキャラ
  • 有名人
  • 流行ものはいずれ風化するので注意

職業や特性に注目する。

  • 例えば、犬と猫は行動様式が異なる
    • 犬っぽい人、猫っぽい人など、既存の動物やモノのイメージをキャラクターに植えつけることで、印象的にしやすい。
  • 警察、先生、寿司職人など職業から想起されるもの。
  • 典型的な職業観でキャラを考えてみる。
    • 警察官っぽい人、詐欺師では性格や行動に違いがあるように思える。
    • お父さんっぽい人、妹っぽい人など家族での立場、上司と部下などの上下関係など。
  • 地域性など
    • 江戸っ子とナニワの商人ではだいぶ印象が違う。都会と田舎でも、人の様子はだいぶ変わる。

感情移入させたければ、カッコ悪いところを見せろ。

  • 主人公はやらしい顔をさせたり、コケさせる。
    • プライベートな部分や本音をさらけ出すことで、親近感がわく。
  • 悪役はカッコ悪い姿を描いてはいけない。
    • カッコ悪い部分を見せると親近感を持たせてしまう。

感情移入させたければ、何度も見せろ

  • 人は何度も会うことで親近感が増す。
    • 何度も登場させることで、視聴者はそのキャラを好きになっていく。
    • 好きになってほしいキャラは何度も見せる。
  • 企業CMはこれが狙い。人は繰り返し見ると好きになってしまう習性がある。

 キャラクター造形

  • キャラクターの形と性格は呼応する。
  • アウトラインの形に気をつける。
  • キャラクターに小物を持たせる。
  • キャラクターの外観は、過去に関係がある
  • モチーフとテーマをうまく反映できているか
  • シンプルにまとまっているか

 キャラクターの顔

  • 顔の最小構成要素。
  • 顔に見える限界点はどこか。
  • シンプルであるほど見やすい。
  • 鼻が無くても顔に見えるが、表情は鼻も見ている。
  • 人は表情筋の微妙な動きも見逃さない。
  • デフォルメで失った表情を何で補完するか。
  • 顔を動かす、歪ませる。
  • ブサイクな顔は感情移入を誘う。