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CG演習2-第1回-2008

第1回 オリエンテーション

 企画・ポートフォリオをつくる

前期のCG演習1で企画書を作成する講義を受けられたかと思います。今後、各種クリエイターとして活動していく際に度々、制作することになるのが、企画書やポートフォリオになります。これらは、自分の考える面白いアイディアやこれまで制作してきた作品を他人に知ってもらうために必要なものですが、自分の考えを整理し新しいアイディアを作り出すのにも大変有効です。新しい企画などは頭の中でもやもや考えているうちは、なかなか形にならないものも、実際に言葉にしてみたり、絵を描いたりすることで具体的な考えが浮かび上がるものなのです。さらに、頭の中で面白いと思っていたアイディアも、実際に言葉として書き出してみると足りない部分などが客観的に表れるので冷静に見れるというのも利点です。

ポートフォリオの必要性

まだ自分のことを知らない他人に、自分のことをイメージしてもらうためにポートフォリオを使います。自分はこういう人間なのだ、こういう技術をもっているのだ、こういうアイディアを考えられるのだ、という情報を伝えるものです。

活用する場面は、

  • 就職
  • 営業
  • パーティでの自己紹介
  • ギャラリーのオーナーへの売り込み

などなど、自分を売り込む際に使うときや、

  • 取材を受けた際の資料

などに使うこともあるでしょう。つまり自分をまだ知ってもらっていない人に見せるためのものだという配慮が必要です。

近いうちでこれから、皆さんがポートフォリオを必ず使うことになるのは、就職活動のときです。今まで、どのような制作物を作ってきたかを企業の方に見せることになります。

ポートフォリオの形態

ポートフォリオの体裁を考える際に考慮しなければならないポイントを考えてみましょう。

  • どこで見るのか(直接持ち込みするのか、パソコンで見るのかなど)
  • 誰が見るのか(会社の雇用担当なのか、学校の先生なのか、職種の違いなど)
  • どういう目的で見るのか(新卒採用試験なのか、中途採用なのか、展覧会の作品選考など)
  • 作品の形態(静止画作品なのか、動画作品なのか、ゲームなのか、立体作品なのかなど)

などなど、他にもいろいろあるかもしれませんが、デザインを決定するときに考えておかなければならないポイントはいくつもあるでしょう。例えば、直接会社に訪ねて営業プレゼンをする場合、動画作品を見せたければ、動画を再生できるデバイスが必要です。現在考えられるのはノートパソコンやポータブルDVDプレイヤー、PSP、携帯電話などです。しかし、PSPや携帯電話などの場合、画面が小さいのでたくさんの人に見せるのは無理があります。ですから、ノートパソコンの映像端子から出力し、プロジェクターや大型テレビに映し出すのが適しているといえます。というように、どのような場面で使うのかというビジョンを持っていなければ、ポートフォリオは作れません。ただ漠然とファイルブックに静止画プリントしたものをレイアウトすればいいと考えてるのでしたら、時代遅れというか考えが甘すぎます。皆さんのように動画系コンテンツを主な制作物としている場合、動画作品を見せる工夫が必要です。ただ、すべてが動画ではないということも十分に考えられます。静止画、モデルデータ、ゲーム、プログラム、音楽などのマルチメディア展開をしている人は、ファイルブックに静止画をレイアウトしただけ、ビデオを見せるだけでは、内容をほとんど伝えられないのが本当のところなのです。

マルチメディアコンテンツをみせる

そこで、候補として挙げられるのがWEBサイトではないでしょうか。今、世界中でインターネットにアクセスすることができます。日本だけじゃなく海外でも見ることができるのです。さらに、静止画、動画、音楽、ゲームなど、マルチメディアコンテンツで考えられるものはほとんど見ることができます(ただ性質上インスタレーションは無理ですが…)。もうひとつはDVD-RやCD-Rにデータを入れる方法です。自動再生するようにしておけば、パソコンにいれるだけで、起動し再生します。ネット上にデータを置くのが危険だと思われるときや、ネット環境の無い場所で見せるときにはいい方法です。

WEBサイトは、この講義まとめサイトのように、テキストデータもマルチメディアデータも使え、さらに他のサイトへリンクすることで情報の補完をすることもできます。どこからでも見れますし、OSに依存しないつくりにしておけば、どんなパソコンからも見れるのです。掲示板などを設置しておけば、交流の場としても機能させられます。マルチメディア関連の業種であれば、ネット環境のないところはありえませんので、就職活動のように自分を売り込むときにはこれほど便利なものはありません。

ただ、外出先で作品をみてもらうときには、本の形態の方がいいですよね。ノートパソコンを持っていればいいですが、いつも持ち歩いてる人ばかりじゃないですし、ノートパソコン自体を持ってない人も多いでしょう。ですから、オススメなのは、WEBサイトとファイルブックです。メールなどで連絡ができる人に対しては、WEBサイトのURLを伝えて見て貰う。外出先で見せたり、郵送などで送らなければならないときはファイルブックとDVDロムなどを一緒に送る、というように使い分けるといいでしょう。

デザインを考える

どのようなデザインにするかも重要です。作品だけじゃなく、ポートフォリオを形作るレイアウトや、盛り込まれている要素、情報量などの選定もしっかりやらなければならないでしょう。いくら作品そのものが良くても、ページをめくったときに、ダサいレイアウトだったら台無しです。人はものを印象で捉えます。作品だけをみているわけではなく、その場の環境などにも大きく左右されます。下手をすると人格まで判断されてしまいます。ですから、ポートフォリオがどのように構成されているかはとても重要です。たまに見かけるのですが、ポートフォリオのファイルブックの最後のほうのページにポートフォリオとは関係のないラクガキを入れたままにしてある人とかがいますが、絶対にやめてください。レイアウトしたページだけがポートフォリオなのではないのです。一冊の本を作っているのだという意識をしっかり持って編集してください。これはWEBサイトについても同じことが言えます。自分の作品性とまったく関係のないホームページと一緒にしてしまわないように。自分の営業用サイト(ポートフォリオ)は一貫したデザインの方が好ましいのではないでしょうか。もっというなら、ファイルブック、DVDロム、ホームページはすべて同じデザインラインで統一されている方が、自分の印象を大きく相手に植え付けられると思います。

  • デザインはシンプルに
  • 情報は必要最低限にまとめる
  • デザイン要素をそろえる

ブログ、ウィキ、グーグルサービスのすすめ

ホームページを作るときにはいくつか方法があります。自分でサーバースペースを借りてホームページを作るのもいいですし、ブログやWikiをレンタルして作るのもいいと思います。有料のものもあれば、無料のものもあります。無料サービスは普通広告バナーがページ内に入ります。趣味サイトならどうでもいいことなのですが、自分のポートフォリオとして使うページに広告が入るのはちょっと微妙なところです。
ちなみに、僕が作っているこのWEBサイトは「さくらインターネット」という会社のサーバーを利用しています。
WEBサーバは、会社によっていろいろと違いがあり、金額面だけではなく、さまざまな利用制限の違いがあります。例えば、CGIスクリプトに使用を制限しているところもあったりしますが、そういうところで、自作で作成したCGIスクリプトやどこかのホームページでもらってきたBBS用のスクリプトを設置したくてもできない場合があります。使用できるサービスは会社によって様々ですので、よく調べた上で利用してください。

Blog(ブログ)

ブログは日記や最新情報、ニュースなどを掲載するのに向いています。
ですから、ポートフォリオなどにはあまり向いているとは言えませんが、ものすごくお手軽にWEBサイトが作れるのでHTMLがまったくわからないし勉強する気もないという人はとりあえずブログで作ってしまうという手もあります。
最近は、大手のプロバイダであれば、大抵はブログサービスを導入してますので、うまく使えば有効かもしれません


WIKI(ウィキ)

Wikiは情報をまとめたり、みんなでWEBサイトを作ったりするのに向いています。さらに記述言語がオーソドックスなので、だいたいどのOSからでも見ることができますし、オンライン上にデータがあるので、ネットにパソコンがつながっていればどこからでも編集できるというのが強力なポイントです。ポートフォリオとして機能させるのも無理ではないと思いますが、デザインをあまり自由にいじれないという弱点もあります。無料で使える国内のWIKIサービスをいくつか紹介しておきます。


Googleサービス

現在、誰でもグーグルのさまざまなサービスを無料で受けることができます。特にGmailが強力です。大容量が確保されているので、大量のメールをストック可能ですし、スパムフィルタがすばらしいので、迷惑メール駆除にも大活躍します。
他にも強力な無料サービスがたくさんあり、仕事でも利用している人はたくさんいます。

  • Google
  • Blogger
  • Google Page Creator
    • http://pages.google.com/
    • 無料のホームページ作成サービス。非常に簡単にWEBサイトが作れます。
  • Gmail
  • Googleドキュメント
    • http://docs.google.com/
    • オンラインのワープロ・表計算・プレゼン作成サービス。Excelの簡易版のようなものです。
  • Googleグループ
    • http://groups.google.com/
    • オンラインのグループウェア。メンバーだけが閲覧できるWEBページやメーリングリストなどが作れます。CGクラスで使っているMLがこれです。
  • Google SketchUp