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映像基礎演習-第2回-2009

映像基礎演習 第2回 映画前史の映像表現  [2009年度]

 映画技術の発展−だまし絵が映画に変わるまで−

アナモルフォーズ ANAMORPHOSIS
遠近法の原理を利用した「だまし絵」の一種。歪めて描かれた画像を特定の方向から見たり、絵の中央に置かれた円筒や円錐形の鏡に映して像を見ると何が描かれているのか発見することができる。レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチに初期の試みが残されている。18世紀のヨーロッパで作図法の研究から流行し、絵画や建築にも使われた。【ウィキペディア】

アナモルフォーズ

アナモルフォーズ

影絵劇
18世紀初頭にヨーロッパに伝わり、19世紀に人気をもたらした。精巧に動く装置から素朴な切り絵(メガログラフ)まで多彩な人形が作られた。
リトファニー LITHOPHANIE
1877年頃に考案。釉薬のかかっていない陶器にレリーフを施した細工。光に透かして見ると像や模様が光の明暗として立体的に浮かび上がる。

リトファニー

カメラ・オブスクラ CAMERA OBSCURA
ラテン語で「暗い部屋」の意味。写真機・幻灯機の原型。小さな穴(ピンホール)を通して外の風景が暗い部屋の中に映る現象は紀元前のアリストテレスや墨子らによって知られていたといわれている。17世紀以降、凸レンズを装着した持ち運び可能なものが普及した。【ウィキペディア】【原理を説明したフラッシュ(英語)】

カメラ・オブスクラ

カメラ・オブスクラ説明図
カメラ・オブスクラの説明図

幻燈機 MAGIC LANTERN
イエズス会の僧侶A.キルヒャーによって17世紀に考案されたといわれる。その後、改良されていき、光源には燈油(石油)ランプが使われ、ガラス板に描かれた絵がレンズを通して映し出されるものが初期のものとして普及。映写機、プロジェクターの基礎を形作った。

『光と影の大いなる術(第2版)』より幻燈機の図 アタナシウス・キルヒャー 1671年
『光と影の大いなる術(第2版)』より幻燈機の図 アタナシウス・キルヒャー 1671年

幻燈機の種板 19世紀
幻燈機の種板 19世紀

ソーマトロープ THAUMATROPE
1825年 W.H.フィトンとJ.A.パリスが視覚玩具としてイギリスで発明した残像現象を利用したおもちゃ。片面ともう片面に別々の絵を描き紐を引っ張ったりして高速で回転させると残像現象により二つの絵が合成されて見える。

ソーマトロープ

エリオグラフィ HELIOGRAPHIE
1825年、J.N.ニエプスがカメラ・オブスクラによる像の定着に成功し、エリオグラフィと命名、肖像画の複製をフランスで制作。太陽光によって感光板(この写真はアスファルト)に焼き付ける。露出時間は約 8 時間。 最近まで1826年の「View From the Window at Le Gras (自室からの眺め)」が世界で最初の写真といわれてきたものですが、2002年に発見された「a man leading a horse (馬引く男)」の方が古いようです。【参考URLその1】 【参考URLその2】 【参考URLその3】

現存する世界最古の写真
「a man leading a horse (馬引く男)」1825年
現存する世界最古の写真

エリオグラフィ
「View From the Window at Le Gras (自室からの眺め)」1826年

エリオグラフィ
http://www.hrc.utexas.edu/exhibitions/permanent/wfp/5.html

フェナキスチスコープ PHENAKISTICOPE
1832年、ベルギーのJ.A.E.プラトーが連続的な画像を鏡に映してスリット越しに鑑賞する動画装置を発明。 日本では「驚き盤」と呼ばれている。フェナキスチスコープは現在でも愛好家が多く制作も容易なため、各地でワークショップなどが行われている。

フェナキスチスコープ
フェナキスチスコープ

ゾートロープ ZOETROPE(英) ZOOTROPE(米)
1834年、W.G.ホーナーがドラムの内側に連続的な画像を帯状に貼り付けた動画装置「ディーダリューム(DEADALEUM)」をイギリスで発明。後に「ゾートロープ」として欧米で流行した。
ゾートロープ
ダゲレオタイプ DAGUERREOTYPE
世界初の実用的写真技術。銀メッキをした銅板などを感光材料として使うため、日本語では銀板写真と呼ばれる。銀板上に直接左右反転した白黒画像を得るダイレクトプロセスである。ダゲレオタイプはダゲールにより発明され、1839年8月19日にフランス学士院で発表された。【ウィキペディア】
ダゲレオタイプ(ダゲール撮影、1837年)
ダゲレオタイプ(ダゲール撮影、1837年)
プラクシノスコープ PLAXINOSCOPE
1876年、フランスのE.レーノがゾートロープを基礎にして円筒の中央も鏡の多面体を設置したアニメーション装置を開発。鏡の継ぎ目で次の像に切り替わる仕組み。後年、レーノは投影型のプラクシノスコープも開発した。
プラクシノスコープ
プラクシノスコープ

マイブリッジによる馬の連続撮影
1878年、イギリスのE.マイブリッジが失踪する馬の脚でシャッターが切れる装置を考案し撮影に成功。24台のカメラを1列に並べ、シャッターに取り付けられた針金を馬が通過時に切ることで連続撮影した。【ウィキペディア】

The Horse in Motion
疾走中の馬の連続写真

The Horse in Motion
上記の連続写真をGIFアニメ化したもの

マイブリッジの連続写真を動画化して編集したものです。

マレの写真銃 REVOLVER CAMERA
最初の映画撮影機。リボルバー式の写真機を改良した。1枚の乾板に12コマの撮影が可能。小型で手持ち撮影ができる。1882年、写真銃を利用した動画(連続写真)撮影装置「固定乾板式クロノフォトグラフ」を発明。さらに、1888年、コダック社のロール式紙フィルムを用いた動画カメラ「フィルム式クロノフォトグラフ」を開発した。クランクによって動く窓付き円盤型シャッターを備えており、断続的な撮影が可能。映画撮影機のプロトタイプ。【ウィキペディア】

写真銃

キネトグラフとキネトスコープ KINETOGRAPH KINETOSCOPE
1891年、アメリカでT.A.エジソンと助手のW.K.L.ディクソンがマレのクロノフォトグラフを参考に秒間46コマ撮影の動画カメラ「キネトグラフ」と覗き型映写機「キネトスコープ」の特許を取得。翌年、キネトスコープ社を設立。 1888年にコダック社が開発したセルロイドのロールフィルムに等間隔に穴を開けフィルムを送る「パーフォレーション」を開発した。正確なフィルム送りを実現し、連続高速撮影を可能にした。世界最初の映画撮影カメラといわれている。 エジソンはスクリーン投影型映写装置「バイタスコープ」を完成させていたが、人々は音のない映画にお金を払わないと考え、キネトスコープ本体の販売で利益を得ていた。そのため、リュミエール兄弟に映画の始祖を譲ることになった。【キネトスコープ(ウィキペディア)】 【映画カメラの仕組み(ウィキペディア)】

エジソンとキネトグラフ
エジソンとキネトグラフ

キネトスコープ
キネトスコープ

エジソンのキネトスコープ作品(1894-1896)

パーフォレーションと間欠機構
エジソンはフィルムの両脇に等間隔の穴(パーフォレーション)を開け、その穴に歯車(インターミッテントスプロケット)を引っ掛けて次のコマに送る仕組みを発明した。感光時または映写時はフィルムを止め、シャッターが閉じている間にパーフォレーションを使い次のコマに送る間欠機構のシステムは発明以来ほぼ変わっていない。

映画フィルムのパーフォレーション 回転式シャッター概念図アニメ
間欠機構カムの回転とマルチーズ・クロスの回転のしくみ

  • parforation_system.flv(648)
    • 上の間欠機構の仕組みのイラストを映像化してみました。flvファイルの見れるプレイヤーでご覧ください。
    • こうしてみると、シンプルで無駄のない美しいシステムですね。エジソンはスゴイ。

シネマトグラフ CINEMATOGRAPH
フランスのリュミエール兄弟が1895年にエジソンのキネトスコープを研究し、秒間16コマの連続写真フィルムを正確に伝道する映画の撮影機と映写機にあたる機械を発明した。同年、パリの内国産業奨励協会の講演会で最初の映画作品「リュミエール工場の出口」がスクリーン上映され、また、パリの「グラン・カフェ」の地下室「インドの間」で有料一般公開。このときが一般的な映画誕生の日となっている。【シネマトグラフ(ウィキペディア)】 【リュミエール兄弟(ウィキペディア)】

シネマトグラフ 撮影モード
シネマトグラフ 撮影モード

シネマトグラフ 上映モード
シネマトグラフ 上映モード

リュミエール兄弟の最初の映画 (1895)

【注意】YouTubeの動画を再生するには、FlashPlayerのインストールとWEBブラウザの設定でJavaスクリプトの動作を許可する必要があります。

 参考資料


映像体験ミュージアム-イマジネーションの未来へ
東京都写真美術館 工作舎

CG&映像しくみ辞典
ワークスコーポレーション

Muybridge's Complete Human and Animal Locomotion

Film before film (VHS)

ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/
JSTバーチャル科学館 http://jvsc.jst.go.jp/
YouTube http://www.youtube.com/